脇の臭い・汗を抑えるにはボトックス注射が効果的な理由

体を激しく動かしたり、気温が高い環境で過ごすと汗をかくのは自然なことです。
汗臭い状態になるのは仕方ないとも言えますが、脇の部分だけ非常に強い臭いが生じている場合はわきがの可能性があります。

わきがの臭気は一般的な汗臭さとはまったく別物です。脇には汗腺の一種であるアポクリン腺が多く、そこから生じた汗が表皮の雑菌に分解された際に特有の臭気が発生します。
臭いの感じ方は人によって異なりますが、わきがの汗は衣服の生地に黄色いシミを作る、気温に関係無く分泌されるなど固有の特徴があるので判別は容易です。放置しても自然治癒することはほぼ無いので、状態の改善を図るには医療的な処置が必要になります。

脇の臭い・汗を減らすにはアポクリン腺の機能を抑えるのが効果的です。古くは外科手術でアポクリン腺を除去していましたが、体への負担が大きいうえに少しでも残っているとすぐに再生する欠点がありました。そのため、現在ではアポクリン腺を麻痺させるボトックス注射が主流になっています。
ボトックス注射は細胞の働きを麻痺させる成分が含まれているので、注入することで該当する部分の細胞が仮死状態になります。脇に注入するとアポクリン腺の活動が鈍くなり、発汗量を減らすことができるのです。注射針以外の傷跡が残らないので見栄えが悪くなる心配が無く、体への負担も少ないので日帰りの治療が可能になっています。手軽に受けられるのが利点ですが、一時的な抑制なので定期的に注射を行うことを忘れてはいけません。

汗の臭いは他人に不快感を与えるおそれがあるので速やかに対処するのがマナーです。
ボトックス注射は体を労りながら脇の不快なわきが臭を抑えるのに効果的な方法と言えます。